浄土宗大恩寺に属し、山号は慈眼山です。創立は、天文19年(1550)で、開山は賛誉等仰上人です。御本尊は、木造金箔塗りの阿弥陀如来で、美しい尊容は、人をして襟を正さずにはおきません。両祖大師や西国三十三所観音が安置されていましたが、破損や紛失のため、現在は20体ほどになってしまいました。別にお厨子入りの十一面観世音菩薩、地蔵菩薩、善光寺如来、弘法大師の四体が祀られています。
隣の八柱神社の観音像は、当寺の十一面観音像と一対をなすものだといわれてきました。この寺は、宝飯新四国71番札所です。外にも十王像と倶生神の表情豊かな13仏が安置されています。
西側の凧山には西国三十三所の石仏が石祠の中に入って坂道にそい、村人の供養を受けてきましたが、近年篤志の人たちの力で、きれいに整備されました。
※竹浦次翁翁は明治20年の生まれで、昭和57年に、95歳で亡くなられ、円蔵寺に葬られました。戦前は社会教育家として全国的に著名で、「修養団」の顧問として活躍されました。修養雑誌、「向上」「白ゆり」などに数多く執筆され、大きな足跡を残されました。
みと歴史散歩:❷古道に沿って 平成12年2月発行より