小規模事業者の活躍を応援します。

御津町商工会

㉒御津海岸

22-1.jpg御馬漁港から北西方向へのびる御津の海岸は、かつて御油海岸とよばれ、海苔の養殖や漁業が盛んで、海水浴・潮干狩りや避暑地としてもにぎわいをみせていた。明治21(1888)年に東海道線が開通すると、駅から近く景色の良いこの海岸は観光地化され、旅館や別荘が立ち並ぶようになった。御油海岸とよばれていたのは、東海道線の現JR愛知御津駅が当時御油駅(全国的に知られていた、東海道の御油宿が近いことから御油駅とされる)と称されていたためである。昭和28(1953)年の台風13号上陸の際には、高潮により海岸22-2.jpgの堤防が決壊するなど大きな被害を受けた。その後、護岸工事が行われかつて海水浴客でにぎわった砂浜はなくなり、旅館や別荘も姿を消していき、昭和49(1974)年からは、海岸の埋め立て工事が始められた。古くは、三河国府の港で海上交通の要所であった御津の海は、現在、港湾を中心としたエ業用地に変わり、本市の産業を支えている。
22-3.jpg
海岸復興記念碑
御馬漁港から堤防上の道を西に1.7㎞行くと、海岸復興記念碑がある。昭和28年9月の台風13号では、高潮により延べ2,805mの海岸線が大破·決壊し、海水は御津南部小学校にまで至るなど、大変大きな被害を受けた。この碑は、海岸堤防の復興を記念して、昭和32(1957)年10月に愛知県が建立したものである。

    豊川の歴史散歩小坂井の町から御津へ 平成25年10月発行より