大恩寺を出て山中をめる遊歩道を1㎞ほどくと、御津山の山頂にく。山頂には御津山遊地があり、展望台からの三河湾の眺めが美しく、桜の名所としても知られている。
大恩寺山砲台跡
大恩寺山砲台は、豊海軍工廠防備のため、昭和18(1943)年頃に建設されたものである。御津山の山頂には三箇所の高角砲の砲座(中央のものは予備で使用されなかったという)、探照灯・観測所・兵舎などが設けられていた。昭和20年8月7日の豊川海軍工廠の空爆では、高射砲より射撃が行われたものの、ほとんどほとんど効果がなかつたという。
御津山のヒメハルゼミの棲息地【市指定天然記念物】
ヒメハルゼミは、本州関東以西の照葉樹林に棲息するセミで、7月上・中旬のむし暑い夕方ごろに特色のある鳴き声をひびかせる。2・3匹のリーダーセミが音頭をとるように鳴くと、続いて何百というセミが一斉に鳴き出す。
そして夕立が木の葉に降り注ぐようにザーと数分間鳴いた後、一斉にピタリと嗚きやむ。
豊川の歴史散歩:❸小坂井の町から御津へ 平成25年10月発行より