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御津町商工会

㊲ 仲仙寺

37.jpg熊野神社をあとに西へ行くと、山側に入る石段が右手にある。しばらく上っていくと山門があり、仲仙寺の境内に入る。
仲仙寺は臨済宗寺院で、寺伝によれば天平元(729)年に聖武天皇の勅願により、行基が竜嶽山に寺を開いたのが始まりという。のちに室町幕府八代将軍足利義政により再興されたが、長篠の合戦の際に建物が焼き払われてしまったという。そして、寛永18(1641)年に現在地に移転され、旧寺跡は奥の院となっている。
境内入口には古びた山門があるが、この建物はかつて伊奈城37-2.jpgの城門であったと伝(えられ、廃城後に東漸寺へ、天保元年に浄宝寺(御津町広石)え、そして大正6(1917)年の当寺へ移されたという。

仲仙寺の梵鐘【市指定有形文化財】
山門を入った右手の鐘楼に吊るされている。大きさは、高さ87.2㎝径が51.5㎝ある。刻まれた銘文か文安3(1446)年に製作されたものであること、また当こ域が御津庄とよばれたことなどが分かる。比較的古い時期の銅鐘の優品として貴重な資料である。

豊川の歴史散歩小坂井の町から御津へ 平成25年10月発行より