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御津町商工会

②観音寺

伊奈立場茶屋跡をあとに県道496号を北に1.2㎞進んで西にまがり、小田渕の稲荷神社の脇を進んでいくと名鉄名古屋本線の踏切がある。右に小田渕駅を見ながら踏切を渡り、350m行くと県道373号に出る。ここを北西にまがり900mほど行くと観音寺がある。
観音寺は曹洞宗寺院で、本堂には本尊の観世音菩薩像と千体地蔵が祀られている。千体地蔵は昭和の初め頃に、地元の壇家が発起人となって寄付を集めてそろえたもので、ひたすらな庶民の願いが伝わってくる群像である。

観音寺の大クス 【市指定天然記念物】
本堂の裏手にある大クスは、幹周り8.7m、樹高20m、枝張りは20mある巨木で、離れた場所からでもその存在が分かる。言い伝えによれば、承暦年中(1077~1081)に観音寺の僧侶が植えたといい400年ほど前に自然発火のため幹の半分が焼け、寺も焼けたという。この時に木の中から白い蛇が現れたので、人々は小さな祠を作り「白蛇不動明王」として祀ったという。その祠は、今も木の空洞内に安置されている。

    豊川の歴史散歩:❹東海道沿いの町を行く 平成25年10月発行より