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御津町商工会

⑭関川神社

赤坂宿に入り200mほど行った左手に、長保3(1001)年に赤坂の長者宮道弥太次郎長冨が創立したという関川神社がある。かつては弁財天とよばれていたが、明治の神仏分離策により現在の神社名に改められた。

関川神社のクスノキ 【市指定天然記念物】
関川神社の本殿を抱くように繁る木で、推定樹齢は800年、幹周り約7.3m、高さ約26mで、枝張りも隆々としている。言い伝えによれば、根元がえぐられているのは、慶長14(1609)年の赤坂宿火災の際の飛び火で焼けたためという。

芭蕉句碑
関川神社には、新旧2基の芭蕉旬碑がある。碑に刻まれた旬は、芭蕉が延宝4(1676)年に詠んだという「夏農月御油よ李いてゝ赤坂や」で、御油・赤坂宿間の距離の短さを、夏の夜の短さにかけたものである。古い方の旬碑(境内の石橋の手前)は上部の半分が折れて失われているが、残っている下の部分には旬碑を建立した8人の俳号(俳旬を作る際に用いる名)や宝暦元(1751)年の年号が刻まれている。新しい旬碑(石橋を渡った右手)は、折れたままになっていた旬碑を惜しんだ赤坂の花井又右衛門の熱心な働きかけによって、明治26(1893)年に建てられたものである。

    豊川の歴史散歩:❹東海道沿いの町を行く 平成25年10月発行より