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御津町商工会

④ 御馬海岸

明治末ころから「153-1.jpg御油海岸」は東海有数の海水浴場として知られ、旅館や別荘が立ち並ぶようになりました。御油とは現在の東海道線愛知御津駅が御油駅と称していたからです。
明治42年に多くの名士を来賓に迎えて開業式を挙げた海水浴旅館御忠はじめ、引馬野・外山・さざなみ・水月など、当時のラッパ節にも詠み込まれていまれています。
水月亭の片ほとり、さなみ渡る心地よさ2人手に手を引馬野や、今宵は御忠で外山する。
別荘も昭和初年には御馬48軒・西方25軒・汗野5軒を数えるほどでした。その所有者は豊橋・名古屋の資産家が主でした。
昭和28年の台風13号後、護岸工事と生活様式の変化から、海水浴場の姿は消えましたが、所々別荘地帯の風情がいくらか見出せます。今は波多野組の庭園が往時の海水浴旅館錦鳳園の面影を伝えるものです。

       みと歴史散歩❹湊と引馬の里 平成12年2月発行より