徳城寺から北東へ300m進むと、幼稚園の東隣りにある光明寺が見えてくる。光明寺は浄土宗寺院で、寺伝によれば天文年間(1532~1555)に悟真思阿により開かれたといい、市指定文化財である仏像や絵画がある。
木造来迎阿弥陀如来立像【市指定有形文化財】(見学できません)
像高94.9㎝の寄木造で、平安時代後期(12世紀前半)の作であるが、両目の玉眼(水晶・ガラスなどをはめこんだ仏像の眼)はのちの時代のものと推定される。3尺(90㎝)の大きさの阿弥陀立像は、鎌倉時代になると多く作られるが、平安時代のものはあまり多くないため、貴重な仏像である
豊川城跡
光明寺本堂の南にある山門東側に、「豊川城趾」と刻まれた石製の標柱がある。付近に城跡の名残りはみられないが、光明寺に墓がある水野八十郎忠直の屋敷がこの近辺にあったと伝えられる。忠直は、刈谷藩主・水野勝成の弟で、慶長7(1602)年に宝飯郡内の3000石を領したという。
豊川の歴史散歩:❷豊川の町から牛久保の町へ 平成25年10月発行より