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御津町商工会

①江島神社とその周辺

24-1.jpgJR江島駅をあとに、国道151号へ出て北東に進む。江島橋北の信号交差点を南にがり、豊川にかる江島橋を渡って700m行と江島神社がある。
神社入口に、天神社と刻まれた標柱石が立っている。大正4(1915)年に建てられたもので、この頃までは天神社とよばれ、その後江島神社に改称されたようである。また、寛永15(1638)年の棟札には天神宮と記されており、たびたび神社名が変わったことが分かる。江島神社の境内には、市指定天然記念物のクスノキがあり、道路を挟んだ東には江島橋の石碑がある。また西隣りには、市指定有形文化財の地蔵菩薩像を所蔵する曹洞宗寺院の法幢院がある。

江島神社のクスノキ【市指定天然記念物】24-2.jpg
幹周りは5.5m、根周りは10m、高さは25m以上、枝は径25mにも広がって、道路にかぶさる勢いである。春には黄緑色の新芽を出し、5月頃に黄白色の小花をつける。その幹の太さから、樹齢は300年以上と推定されている。

江島橋の石碑
江島の人々にとって、豊川の橋の建設は長年の願いであったが、それには多くの費用が必要であった。その資金調達のため江島区の共有林の木材売却を決め、不足分は寄付をつのることとした。架橋委員をはじめ区民の努力の結果、昭和9(1934)年に工事が始められ、同13(1938)年には全長220m、幅4mの江島橋が完成し、区民の喜びの中で渡橋式が行われた。町村道としては大変な工事であったが、そのもたらす効果はとても大きかった。この石碑は、昭和23(1948)年の県道編入の時に、委員と区民の功労をしのんで建てられたものである。

法幢院の地蔵菩薩【市指定天然記念物】
法幢院の本尊として安置される仏像で、延命地蔵菩薩といわる姿をしている。地蔵信仰は、鎌倉時代から庶民に間に広がるが、この像もその頃に作られたとら考えられる。ビノキの1木造で、手や台座けのちに作られたもので、像高は39㎝である。

    豊川の歴史散歩豊川沿いを行く 平成25年10月発行より