大字金野の山にある。
むかし、奥郡(今の渥美郡)に住んでいた猟師が金割山で猪を射ったが見失ったので血痕をたどってゆくと、仲仙寺の奥の院に入って絶えていた。猟師はびっくりして、これは観音様が自分の殺生をやめさせようとして、わざと猪の姿になって射たれたにちがいない。と思い長年の間猟に明け暮れていた悪夢からさめて即刻廃業の決意を固めたその旨を手紙に書き、犬の首に結びつけて放してやった。犬は、はるばる自宅までいって手紙を届けると引返してきた。そこで猟師は前非を悔い犬もろとも自害して果てた。塚は即ち埋葬のあとであるという。
広報みと:❹郷土の伝説 昭和52年4月15日号より