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御津町商工会

㉗ 法住寺

JR愛知御津駅より線路沿いに西へ進み、東三河環状線の高架をくぐり道なりに進んで山下橋を渡る。そこから左にまがり東海道線を眺めながら1.2㎞ほど進むと、曹洞宗寺院の法住寺がある。27-2.jpg
法住寺は、永正5(1508)年に室町幕府第11代将軍足利義澄により開かれたという。
当時御津地域は、足利配下の細川家が治めていたことが知られており、義澄との関係はそのような時代背景によるものなのかもしれない。創建当初は、神場山(法住寺の東方に連なる山)にあったが、荒廃がひどかったため寛永19(1642)年に、領主の松平忠高により現在地に移転されたという。
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木造千手観音立像【国指定重要文化財】
像高167.5㎝のヒノキ材の一木造で、宝髯(髪)に群青、唇に朱、目や眉などは墨が施され、裾衣には截金という技法を用いた亀甲つなぎなどの各種文様が表されている。製作時期は12世紀半ば頃と推定される。本像はもと伊勢国(三重県)宇治山田の上善寺にあったもので、明治時代の廃仏毀釈の際に海へ捨てられようとしていたのを、赤根村の今泉唐左衛門という伊勢通いの船乗りが譲り受けてきたものとされる。毎月17日に拝観することができる。

    豊川の歴史散歩小坂井の町から御津へ 平成25年10月発行より​​​​​​​